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周回遅れの読書 破門 [书]


破門 (単行本)

破門 (単行本)

  • 作者: 黒川 博行
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/02/01
  • メディア: 単行本



直木賞受賞作品というので読んだのですが、これは極道の人気シリーズでした。映画化もされているのか。全く予備知識なく読んだので、最初はノリが悪く、つまりヤクザものには全く興味なかったんです。しかし、直木賞受賞という作家だけあって、ある程度読んでいくと引き込まれる。

ヤクザ極道の世界は、こういうもんかという感じでしたが(娯楽小説ですから実際とは違うでしょうけど、細部はリアル)。(私の好きな)佐々木譲の娯楽小説は刑事もので刑事側からの小説ですが、こちらはヤクザの側からの小説で、なるほどと。

書評にもあるのですが、これはリズム感があって、展開も速くかつノリの良い軽快なリズム。著者は物語はリアリティが命という考え方らしい。これはうなずけます。展開は奇想天外でもリアリティがあるので読者はついて行けるし、引き込まれます。兎に角、リズム感があって凄い筆力です。まあ、文学かどうかは知りませんが、リアリティのある筆力が直木賞受賞のポイントでしょう。


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周回遅れの読書 海辺のカフカ [书]


海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/03/01
  • メディア: 文庫



村上春樹のファンタジーワールドでした。フライドチキンのカーネル・サンダース氏とウィスキーのジョニー・ウォーカー氏が出てきたのが面白かった。「1Q84」を読んだ直後なので、似たような小道具プロットがあるなあと思いましたが。

この小説は、家出の少年が主人公のようですが、上巻は字が読めないがネコと話せて蛭(ヒル)や魚を降らすことのできるオジサンが主役で、下巻は中日ドラゴンズファンの星野というトラック運転手の若者が主役。星野は当時の中日ドラゴンズの監督の名前からとっている。

これら主人公ではない「主役」が面白かった。ところで、これで何を言いたいのかは不明。というか、もともとファンタジーですからね。子捨てした母親の生き霊の話しなのか?思わせぶりな小道具プロットが色々と出てきますが、まあ面白いファンタジーですわね。次に読むのは「ノルウェーの森」にしようかと思うのですが、頭がカフカしそうなのでもう少し後にしよう、、、

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周回遅れの読書 アサッテの人 [书]


アサッテの人

アサッテの人

  • 作者: 諏訪 哲史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/07/21
  • メディア: 単行本



これは退屈でした。なんというか、小説なんだろうか?という気が何度もしました。言葉遊びの中にキラリと光る哲学的洞察が入るのは確からしいけど、で、何を訴えたいのか?と不思議なストリー。群像新人文学賞はわかりますが、これが芥川賞受賞作品とは違和感。

小説ではないでしょう。声を出して読むと良さがわかるような気がしますが、そんなことをすればこちらがアサッテの人になってしまう。別にそんな人にはなりたくない。小説の途中で、エレベーターの密室空間で普段とは異なる行動をとる人物の描写があり、これがアサッテの人なんでしょう。

主人公は甥なのか叔父なのか?わかりませんが、叔父は吃音症でしたが、ある日突然に治る。治ってみるとそれまで憧れていた?喋りの世界が何の統一性もリズムもなく落胆する。なるほど、、、そして意味不明の造語を叔父は取り始める。それを人前でも喋り始めて周りに違和感を与える、、、、で?これが?

誰も居ない密室空間でアサッテの言動をとるのは人畜無害ですが、衆人社会の中でそれをとれば確かにアサッテの人になる。別に精神異常でもなんでもないですが。で、それが何か?と思います。こんな言葉遊びで小説が出来るという画期的なものなのか?不思議な小説?でした。


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周回遅れの読書 鍵のない夢を見る [书]


鍵のない夢を見る (文春文庫)

鍵のない夢を見る (文春文庫)

  • 作者: 辻村 深月
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/07/10
  • メディア: 文庫



これは女性(主人公も作家も)の小説ですが、まあ、とても暗い短編集です。どれも救われない話しばかりで、夢がないわけで、鍵も夢もないなあと。ただ非常によく女性の心理描写ができていて、男性から読むとなるほどなあと納得せざるを得ないことは確か。私は共感できませんが、そんな心理になる女性の描写が上手い。

それにしても、救いようも夢もない話しばかり。第一話の「仁志野町の泥棒」はホッとするような話しとは言えるかもしれませんけど。直木賞受賞作品らしい作品です。筆力はあり、展開も達者。読み始めると引き込まれる。こういう暗い夢のない話しは嫌だなと思いつつ、読んでしまう。そして読後感は非常に悪い。寝覚めの悪い夢を見たような小説。

筆力はある分、どうもよく出来たサスペンスドラマを見ているような感じで、昔の火曜サスペンス劇場チックで、もういいやと思うのです。それほどサスペンスドラマには興味がないので。適当にアマゾンの中古本で買っていると、こういう小説も読む羽目になる。

追記:直木賞受賞作品ですから、「芹葉大学の夢と殺人」や「君本家の誘拐」は優れた作品です。私の好みに合わないだけですが、前者はモラトリアム世代の挫折を描き、後者は出産育児の母親の追い詰められた窮状を描く凄い作品です。



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周回遅れの読書 1Q84 [书]


1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/05/29
  • メディア: 単行本


いかにも村上春樹ワールドの本でした。長い話しですが、すんなり読めます。もともと私はファンタジーにはあまり興味ないのですが、村上春樹の本はどうもファンタジーなんですね、どれもこれも。ファンタジー嫌いの私も、高校の頃はSFが好きで、レイ・ブラッドベリが好きでした。つまりSFのファンタジーが好きだった。


10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

  • 作者: レイ・ブラッドベリ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1965/12/24
  • メディア: 文庫



幻想的な本やファンタジーを読みたくなる場合もあるわけで、村上春樹の本に嵌まるのもそういう時でしょうか。リアルさの無いファンタジーに、現実のリアルさが差し迫る時にはかえってホッとすることがある。そこが甘さかもしれないけど、その甘さが心癒すところなんでしょう。


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周回遅れの読書 海流のなかの島々 [书]


海流のなかの島々 上巻 (新潮文庫 ヘ 2-8)

海流のなかの島々 上巻 (新潮文庫 ヘ 2-8)

  • 作者: アーネスト・ヘミングウェイ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/06
  • メディア: 文庫



ヘミングウェイの遺稿らしいのですが、面白く無かった。生前、発表されなかったものを、その後に発表したもの。既にヘミングウェイの文章の輝きは失われ、発表しなかったのは納得できるという小説。自伝的なものなのか、兎も角、ダレて活気も無く平板な描写が続き、ストリーもいただけない。というわけで、読むのに時間もかかり、がっかりしました。

小説家の本とは当然ですが、生前に発表されたものが全てで、後から遺稿として発表されるものは、その小説家の研究者などが読むべきものなんでしょう。これは読まない方が良かったなというものでした。



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周回遅れの読書 夜にその名を呼べば [书]


夜にその名を呼べば (ハヤカワ・ミステリワールド)

夜にその名を呼べば (ハヤカワ・ミステリワールド)

  • 作者: 佐々木 譲
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1992/03
  • メディア: 単行本



相変わらずドタバタしているので、好きな佐々木譲の娯楽小説を読みました。でもまあ、悲しい話しなのでストレス発散とはいきませんでした。復讐劇なのですが、読んでいるうちに、ああこれはこの展開か?と気が付きました。それでも悪くないと思いますが。

復讐劇は、ハッピーエンドという展開はまずありません。復讐するには怨念があり、怨念を生じるには悲劇がありですから。復讐劇を生まない世の中が良いのですが。勿論、この小説はフィクションですからそのストリーを楽しめば良いわけです。

やっぱり刑事物がスカッとするのかな?


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周回遅れの読書 昭南島に蘭ありや [书]


昭南島に蘭ありや

昭南島に蘭ありや

  • 作者: 佐々木 譲
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1995/08
  • メディア: 単行本



これは買ってから随分と積ん読(つんどく)しておいた本で、ようやく読みました。積ん読しておいた理由は特にありませんが、いい歳して最近は公私にわたりゴタゴタと忙しい。落ち着く暇がないのですが、こういう落ち着かない時には文学作品を読むような余裕がありません。かと言って、ただ周りに振り回されるだけなのも嫌なので、そういう時に読むには佐々木譲の娯楽小説がスカッとするのです。

舞台はシンガポールです。主人公は日本で教育を受けた台湾人。太平洋戦争前、戦中、そして戦後のシンガポールが、英国領、旧日本帝国領、そして日本の敗戦で再び英国領に戻るまでの戦乱に翻弄された日本企業の使用人の物語。

波瀾万丈の荒波を辿る主人公は物語最後の絶体絶命の土壇場でもなんとか生き延びます。娯楽小説ですが、国や企業、組織に頼ること無く、土壇場で人を救うのは個人的な友情、情愛ということ。本来、人が信じられるものは個人的な繋がりでしかないと言うべきか。なんか凄く共感できます。国、企業、組織は個人という人間を犠牲にしてまで、まるで生き物のように生き延びようとしますから。

あるいは、守るべきものを持つものは強いと言うべきか。書評を読むと終わり方があっけないと批判があるようですが、そりゃフィクションだもの。歴史書でもドキュメンタリーでもないですからね。最後は予想されたエンディングで悪くないです。人を信じるロマンで終わると言うべきでしょうね。


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周回遅れの読書 暴雪圏 [书]


暴雪圏

暴雪圏

  • 作者: 佐々木 譲
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 単行本



いくら評判の高い作品でも、読んでいて乗らないことがあります。なんせ読書というのは読み手の心の反映反応が大切ですから、最近もそうで、常時数冊を読んでいても、どれもこれもシックリこない。読んでも乗らない。

そうだ、こういう時は、というわけで、この「暴雪圏」を読みました。佐々木譲の作品ですから、スカッと読めました。テレビドラマの「相棒」シリーズではありませんが、定番の刑事物を見る感じです。長編小説というか400ページですが、ページ数も気にならずスカスカ読めような展開のスピーディーさがさすがです。

舞台は北海道の道東です。昔、仕事関係で何度も出張した地域なんで地名でビビットな情景が浮かぶ。季節は北海道の道東3月で、爆弾低気圧が時ならぬ激しい風雪をもたらし、事件の午後から夜半過ぎまで暴風雪となり交通網が完全に麻痺。その午後から翌朝、道路の除雪が始まるまでの話し。様々な人物のそれぞれのドラマが一点に集結してドラマが終わる。よくできたプロットです。


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周回遅れの読書 風濤 [书]





電子本で買ってしばらく読んでいなかった本です。井上靖の作品ですから、あまり文句はないです。文中にフビライからの命令(勅命)などが、漢字カタカナ混じり文で出るのですが、これが読みにくい。元寇についての攻める側の元支配下の高麗からの描写。元から命令に従うしかない高麗の苦悩が描かれれています。

二回の元寇とも神風で吹き飛ばされたのですが、高麗は軍船を建造させられ、兵士を供出し国力の衰退を余儀なくされた。半島国家の苦渋がよくわかる。大変だったなあという感想だけですが。高麗は今の北朝鮮地域が本拠地ですが、昔も今も大国に隣接して不安定な地域だったと。

この小説とは関係ないですが、これだけモンゴル帝国の元が力を持ったのは何故なのか?という疑問が読んでいて思い浮かびます。軍事力を持つには経済力が不可欠ですが、それはなんだったんだろうと?元は安定した治世を描くよりは、ただただ周辺国家を侵略するわけで長続きするわけはなかった。

北朝鮮の要人が北京を訪問したようですが、兎に角、あの地域は東洋の火薬庫のようなイメージです。

ところで、やっぱり電子書籍は読みにくいです。なかなか電子書籍の紙面ではなく画面に集中できないのです。


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