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おフランスざんす 第二帝政 [最近読んだ本]

 先日取り上げた本の続きです。第二帝政とはナポレオン三世の治世で、もちろん第一帝政とは皇帝となったナポレオンの治世。ちなみに今のフランスは第五共和制のようです。ナポレオン前に第一共和制があって、ナポレオンの後に第二共和制、ナポレオン三世後に第三共和制、第二次世界大戦後に第四共和制があって、それが植民地問題で瓦解して、その後は今の第五共和制、、、、

 こうやってみるとフランスは随分とドラスティックな国ですね。なんとなく今の日本も小党分裂気味でフランス的な政治模様になるようです。大阪市長の橋下弁護士が新党結成とか言われて、ナポレオン三世に模するひとも居ますが、どうなんでしょうかね。彼はドラスティックに社会を変えるビジョンがあるんでしょうかね?

で、この本を読むと感心するのは、ナポレオン三世の時代に、今でいう投資ファンドという概念が出来ていることです。このファンドは結局はユダヤ系の銀行資本に破れるのですが、なるほど資本主義の萌芽期で色々なものがナポレオン三世の「規制緩和」によって生れています。さらに、今の「地上げ」に通じるような、土地開発して地価をあげて開発建設投資を回収するという発想も生れて、これでパリの大改造が行われたのです。ナポレオン三世は、開発予定が漏れると土地買い占めが起るので、極力開発予定地域を内密したんですが、どこかでバレるんですね、、、今と同じかな?

 こうしてみるとナポレオン三世は確かに萌芽期の資本主義を加速させたようです。当時のアラスカとオーストラリアの金鉱発掘による金はそのほとんどがフランスに流れ込んだとあります。それをつぶさに見ていたマルクスは資本論で徹底的に資本主義を叩いたのですが、ある意味、マルクスをしてナポレオン三世が資本主義を書かせたような気もします。個人的感想ですが、マルクスは世間知らずの学者、理想主義ですが、ナポレオン三世は人間社会とその欲による社会的躍動をよく理解していたようです。もともとナポレオン三世は博愛主義で、産業経済の発展が国民を豊かにし幸せにするというナイーブな発想だったのですが、今でいうトリクル・ダウン経済理論です。

 さらに、対英国の関税率を下げて自由貿易を促進したんですが、皇帝として行きなり実施したんですが、反対勢力に有無を云わせなかったわけです。これによって安い海外製品が雑貨商など小売業の発展に寄与して今のデパートが発展したようです。デパートの概念はナポレオン三世の治世でなければ発展しなかったようです。いずれにしてもナポレオン三世はただのバカ殿ではなかったようです。



怪帝ナポレオン3世

怪帝ナポレオン3世

  • 作者: 鹿島 茂
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/11/30
  • メディア: 単行本



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