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薬屋さん [最近読んだ本]

 この本を読んだときに、思ったのはやっぱり大変だということ。臨床医をやっているとMR(薬剤メーカーの薬剤情報宣伝係)さんとの付き合いはある。最近、MRさんがよく話題にするのは、もう主力製品が特許切れになるということ。患者が安いジェネリックに流れると自分たちはどうなるか?心配なこと、、、月曜日の朝に起きて新聞を見ると自分の製薬会社がどっかと合併になった記事が出ているんじゃないかと心配なこと、、、

 特許切れがなぜ怖いか?と言うと、既得権?を失うからではない。新薬の開発が非常に難しくなったからである。もう新たなビッグヒット新薬は出てこないから。創薬技術はもの凄い発達をしている。医薬品の開発ピークは1996年で、その後、創薬数は減少を辿っている。つまり新しい医薬品が以前ほど出ていない。そして、ジェネリックメーカーのコピー薬品が安くどんどんでている。これではクライシスである。

 なぜ創薬が行き詰まったか?色々と理由はある。高血圧、糖尿病など一般的な薬剤は開発されつくした。病気のモデル動物がない疾患が多くなった(実験動物がないと開発実験が難しくなる)。(もともと治りにくい)難病しか残ってない。病人の数が相対的に少なく開発しても開発コストの回収が難しい。少しでも副作用があると開発段階で開発中止となることが多くなった(副作用をこみで使うことが訴訟が多くなり難しくなった)。(一時期は遺伝子解析が進めばあらゆる病気は対策可能だと思われたが)遺伝子などゲノム解析が進んでも実際の生体や病態は単純ではないことが明らかとなってきた。

 本当に難しい世となってきた。


医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書)

医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書)

  • 作者: 佐藤 健太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/01
  • メディア: 新書



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